医療・福祉施設

寿福祉センター保育所

2019年

神奈川県

築40年の青果市場を転用して保育所が開所してから約50年経ち、耐震補強工事も行ったが劣化が激しく建替えを余儀なくされた。
新しい保育所は大小5つの鉄筋コンクリート壁構造の独立したボックスで構成されている。
ボックスに囲まれ、挟まれた部分がホール・エントランスホールとなる。
そこは、風の抜け道となり、外から入ってきた風は手摺の役割も兼ねている輻射冷暖房パネルを介して除湿された涼風へと変化する。
できる限り自然に近い状態で保育ができる様に工夫されている。 ホール屋根は鉄骨で支えられ、光庭にいるかのような軽快さと明るさをもたらす。
柱と梁を兼ねたアーチ状の構造部材は重くならないように2枚のスチールプレートが合わさった形状となっている。
ボックスの厚いコンクリート壁は蓄熱性、断熱性を高め、輻射冷暖房の効果を高める役割をし、遮音性も高く安定した落ち着いた保育空間となるため、保育室・トイレ・相談室・管理諸室・厨房等比較的閉じた方がよい機能が入る。
ボックスに挟まれた部分は誰もが集える開いた空間となるように配置ゾーニングをしている。